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木の使い方と今昔

富山の住まいに使う樹種や材種の変遷は、第二次世界大戦を境に大きく変わりました。それまでの地元材から、大量に安く供給されるロシア材、南洋材、北米材が使われるようになりました。さらに、大きな直径の木材が少なくなったため、合板・集成材などの再構成された木材が使われるようになりました。最近では、建築期間の短縮や人手を省く工法としてプレファブ工法が増えてきましたが、住宅の長寿命化のため防腐防蟻処理されたスギ柱や合板などが多く使われるようになってきました。

木の使い方の歴史

住まいに使う木は、床柱や建具を別にすれば、それほど多くの樹種を使うわけではありません。

古代の木の使い方

桜町遺跡(小矢部市)などから発掘されているように、古代の建築材としてクリが使われていました。クリは石斧でも倒せて加工できたといわれます。

鉄器が使えるようなってから太平洋戦争あたりまでの木の使い方

鉄器が使えるようなってから太平洋戦争あたりまでは、スギ・アカマツ・ケヤキ・ヒノキアスナロ(アテ)が建築材として使われていました。スギは柱に、アカマツやケヤキは梁・桁として使われていました。クリとアテは耐朽性があるため、土台として使われました。

大戦後の木の使い方

大戦後、ロシア材・南洋材・北米材が大量に輸入されるようになり、土台は防腐処理されたロシア産カラマツ・梁・桁はベイマツ(北米産トガサワラ)、造作材にオウシュウアカマツとエゾマツ・トドマツといったロシア材が使われてきました。さらに、下地材には、東南アジア産のラワン類の合板が、多く用いられてきました。

最近の木の使い方

直径の大きな木材が少なくなった最近では、人工林で育った針葉樹材を接着した集成材が柱、梁・桁に使われるようになりました。最近では、地元材を使った方がより輸送エネルギーが小さくなるため、地元スギ材がしだいに多く用いられるようになってきました。

木のリンク集

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